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いまさら2009.01.欧州旅行記#11 その他エピソード

人生初めての海外。
しかも新婚旅行。

何もないはずがありません。

というわけで、この旅行中に起きたエピソードを、いくつかまとめて書いていきます。


いきなり外国人CAにビビる

この時に使った航空会社はKLMオランダ航空です。
つまり従業員は、日本人の割合は少ないと思われます。

が、初めての海外旅行な私は、なんとなく「日本路線だし、日本人CAくらいいるだろう」「日本語喋れるCAがいるだろう」と思っていました。
しかも(場所だけ)ビジネスクラスだし。

今から思えば「そんなわけねぇだろ」って突っ込む所ですけどね。実際そうでした
「~~~Seat belt, Sir?」
満面の笑顔で登場したのは、いかにもオランダ人でーすといった、金髪碧眼アンド長身のCAでした。
(辛うじて「シートベルト」だけ聞き取れた)

IT業界という比較的横文字を使う業界にいましたが、日常会話となると全然出てこないですね。
洋楽が好きなのですが、ジャンルはヘヴィメタル。会話となるとマジでシットとファックしかわからねぇ
そんな状態でいきなり外国人CAと対峙して、一気に現実を見せつけられました。

ちなみに日本人CAもいました。担当している場所がエコノミーだったっぽい。
というか、飛行機自体はKLMオランダ航空なわけだから、この場合「外国人」は我々になるんですかね。

指定席でも、誰も座ってなければ使ってOK

日本では「指定席」であれば、空いていても座らないという人が多いですよね。
ところが欧州では「全然オッケー」のようです。

今回の旅行ではブリュッセル→ケルン、ケルン→ハイデルブルク間の列車は指定席を取っていたのですが、どちらも座られてました。
チケットを見せて「ここ俺らの席やで」と言えば、もちろん移動してくれます。
しかし、ブリュッセル→ケルン間のタリスでは、微妙に変な空気になってしまいました。

タリスに乗り込むと、座るべき席にデカいリュックが複数置いてあったのです。
持ち主は周囲におらず。
なんだこりゃーと思ってチケットを確認したのですが、何回見てもこの席。
持ち主は周囲におらず・・。
困ったなーと思って周囲を見渡すと、近くに座っていたおっちゃんが手振りで
「デッキにでも放り投げておけばいいんじゃない?」
と示してくれました。

発車時刻は迫っており、通路の前後からも人がガンガン通ってきます。
荷物のせいで座れない私は、ただの障害物になってしまっておりました。
持ち主は周囲におらず。
こりゃもう仕方ないとばかりにリュックを掴・・・重ッ! なに入ってるのコレ!

中は見ていませんが、リュックには鉄パイプ? のような、金属でできた何かが入っているようでした。
もう一つのリュックも同じ。
持ち主は周囲におらず。

いやもう勘弁してくれよ・・・と思いながら、クッソ重いリュックをデッキまで運んでいると
Hey, What are you doing!?
It's my bag!
の声が。
振り返ると、ドアの外で一服している兄ちゃんが。そこにいたんかい。
Your bag? This bag at my seat.
とか返したかと思います。
ちょっと強面の兄ちゃんでしたが、ここでソーリーなんつって引き下がったら2時間くらい立ちっぱなしになってしまう。それは避けたい。
そんな心境でした。

Your seat...?
彼はそう言いながら吸っていたタバコを投げ捨てると、デッキを通り過ぎて座席の方に向かいました。脚を引きずりながら
やっべ、これ補助具か!
と思ったのですが、リュックの中の補助具らしきものが動いてしまって、きちんと立てかけられません。
リュックを安定させてから座席の方に向かうと、嫁が兄ちゃんや近くの人とチケットの確認をしており、やがて兄ちゃんは「悪かったな」と言わんばかりに嫁の肩を軽く叩いてデッキに戻ってきました。
そして何事もなかったかのようにリュックを拾い上げ、立ち去っていきました。

「こっち(欧州)では、誰も座ってなければ指定だろうが何だろうが座るのが普通みたいよ」
という話を聞いたのは、それから間もなくでした。
知らなかったとはいえ、勝手に荷物を移動させるのは良くなかったですね。悪いことしたな・・。

もちろん、それ以降は同じシチュエーションがあっても問題なく対処できるかと思います。
今のところ同じ目に遭ったことはないけど。

爆弾だってさ

旅程最終日、ハイデルベルクに行った時のことです。
帰りのバスが見つからず、寒い中Bismarckplatzまで30分くらい歩いてなんとかトラムに乗り、ようやく中央駅まで来たのはいいのですが、

(写真)

閉鎖されとるやんけ!
映画とかでよく見る規制線が張ってあります。
なんで日本でも見たことないものをこんな所で・・・。っていうか何事よ?
と思っていると、近くを通った人が「アルカイダがどーの」とか言っていました。
(当時はイギリスやドイツ、スペインで複数の爆破事件(未遂含む)から数年経っていましたが、依然として中東やインド、パキスタンでテロを繰り返していました)

アルカイダっつーことは、なんだ、爆破テロとか?
と思っていると、駅前に観光案内所を発見。すぐに入って
「駅が閉鎖されているけど、何が起きたの?」
と聞いてみました。

「詳しいことはよくわからないけど、駅に爆弾が仕掛けられたみたいよ」
「爆弾!?」

なかなか日本では起こりえない会話ですよね、駅に爆弾があるみたいよ、なんて。
それを観光案内所の人は「よくわかんないけどねー」なんて両手をヒラヒラさせて涼しい顔で言ってのけてました。
ヨーロッパ怖ぇよ。

とか言ってる場合ではありません。
時刻は18:00をまわっており、もう暗くなっています。
そしてここはハイデルベルク。シュトゥットガルトから100kmくらいのところです。
そして翌日は帰国の予定です。朝早いです。
でも電車は動きません。どれくらい待てばいいのかも不明。
これは・・・代替手段を見つけねば・・・。

代替手段も何もタクシーしかないやんけ!

幸い、駅前には多くのタクシーが止まっていました。
料金かかるけどもうここは仕方n・・・あっ現金ねえじゃん!

旅行最終日ですからね、持ってきた現金は€100もありませんでした。ああもう
急いでATMを探してキャッシング。€200もあればいけるだろ、という勢い。
現金をゲットしたらタクシーを拾い、料金を確認してシュトゥットガルトへ。

アウトバーンを走って1時間半くらいかな。走行距離120kmくらいでした。
新宿出発だとすると沼津あたりになるかと思います。
料金は固定レートでしたが、チップ込みで€150くらいにしました。
やれやれ。

デジカメ置いてきた!

・・・ようやくシュトゥットガルトに着いた・・・ホテルまでは歩いていけるし、これでようやく帰れる・・・。
と思った瞬間
「あっ!」
と、嫁の声。

デジカメがない!

( ゚д゚)?

( ゚д゚)!?

( ゚д゚)...
崩れ落ちそうになりました。

最後にデジカメをいじったのがいつなのか聞いてみると、
「タクシーの中で画像を見返していた」
とのこと。
タクシーの連絡先はわかりません。
というか、ここ、シュトゥットガルトだし。こっちのタクシー会社とハイデルベルクのタクシー会社って同じ? 知るはずねぇわ。

完全に詰んだと思った我々は、こうなったら一か八かで警察に。
幸い、シュトゥットガルトの駅の地下にありました。
鉄柵に囲まれたブースのような所で、入り口に呼び鈴がありました。
鳴らすとすぐに
「Hallo」
と応答があったので
「デジカメをロストしちゃいまして」
と呼びかけると、鉄柵上の扉が開いて、中に入れてくれました。

対応してくれたのは定年間近っぽい警察官。
警「デジカメね。何処のメーカーの?」
俺「RICOHです」
警「リコー? スペルは?」
俺「R(えぅ), I(いー), C(つぇー)...」
警「ん? LIC...」
俺「nein, nein, R」
警「うーん・・・?」
俺「書くわ」
警「OK。・・・で、何処でなくしたかわかる?」
俺「タクシーに置き忘れたっぽいです」
警「あータクシーね。何処から乗ったの?」
俺「ハイデルベルク」
警「あーハイデルベルクね・・・ハイデルベルク!? なんで? (タクシー代)超高いじゃん!」
俺「爆弾があるとかで電車止まってて、帰れなかったの」
警「Ach... so...」
思い出す限りこんなやり取りをした後、警察官は何処かに電話しました。
どうやら「ハイデルベルクからシュトゥットガルトまでタクシーで来るヤツなんかいない」らしく(そりゃそうだ)、
「すぐ見つかるから、上の階でコーヒーでも飲んできなよ。30分くらい」
とのことでした。

それは助かるッ! なんて心強いッ!
と多少安堵しながら、お言葉に甘えて地上階にでも行くか。
と交番(?)を出て気づきました。

交番(?)はコンコースの開けた場所にあるので、地上から地下鉄に乗る人や、地下鉄から外に出る人などが歩いているのですが、歩いていない人もいるわけです。
なんとなく、手持ち無沙汰に、その辺をぶらぶらしている人達が。
レザージャケットにデニムにピアスの、図体のデカい若者が。10人以上。特にすることもなく、その辺を一服しながら行ったり来たりしてたのです。
そういえば交番も頑丈な鉄柵に囲まれていました。
これはちょっとヤバい系の連中じゃ・・?

幸い地上への階段は近くにあったので、すぐに地上階に行って適当なカフェで過ごしました。
別に何かされたわけではありませんが、あの瞬間が一番ヤバそうなオーラを感じました

30分後。ビビりつつも再度交番へ。
すると先ほどの警察官が嫁のデジカメを「これだよね?」ヒラヒラと見せつつ渡してくれました。
あの時の警察官には感謝です。あとタクシーの運転手にも。すまんかった。

余談ですが、ハイデルベルクの爆弾騒ぎはイタズラ電話だったようです


今でこそそれほど気負わずに行けるようになりましたし、何より手助けになるツールが充実してきましたが、最初はこんなもんなんでしょうかね。
旅行会社催行のツアーでもなく、旅行保険にも入らずリスキーなことをしていました。
今までは運が良かったんだな、とあらためて思いました。

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